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不動産資格3冠|4冠とは?難易度やおすすめの取得順を紹介

不動産資格3冠|4冠とは?難易度やおすすめの取得順を紹介

不動産業界では色々な資格があります。

その中でも「不動産資格4冠」と呼ばれる4つの資格を持っていると、業界内で高い評価を得られます。

不動産資格4冠とは、以下の4つです。

  • 宅地建物取引士(宅建、宅建士)
  • 管理業務主任者(管業)
  • マンション管理士(マン管)
  • 賃貸不動産経営管理士(賃管)

この記事では、不動産資格4冠を取得するための最適な順番や、試験の難易度について解説していきます。

不動産業界でキャリアアップを目指す人・不動産資格に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

この記事の執筆者

さむらい管理士

2012年に宅建合格。

合格後も宅建試験を研究し、10年以上のノウハウをもとにで受験生から勉強の相談を受ける。

詳しいプロフィールはこちら

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不動産資格は3冠?それとも4冠?

不動産資格は3冠?それとも4冠?

不動産業界では以前、次の3つの資格を総称して「不動産資格3冠(トリプルクラウン)」と呼んでいました。

  • 宅地建物取引士
  • 管理業務主任者
  • マンション管理士

そして2021年に賃貸不動産経営管理士が国家資格になり、不動産資格4冠が誕生しました。

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資格名国家資格
認定年月日
根拠法令
宅地建物取引士 (宅建)1958年宅地建物取引業法
管理業務主任者 (管業)2001年マンションの管理の適正化の
推進に関する法律
マンション管理士(マン管)2001年マンションの管理の適正化の
推進に関する法律
賃貸不動産経営管理士(賃管)2021年賃貸住宅の管理業務等の
適正化に関する法律

不動産資格4冠は、不動産業界で活躍をしたり転職したりする際に非常に有利です。

独立開業する際にも、これらの資格があれば、より多くのお客様から信頼を得ることができます。

特に宅建は知名度も高いので、不動産業界以外でも一目置かれています。

宅建は歴史も長いので、知名度も抜群の超人気資格ですよ。

不動産資格4冠の特徴と仕事内容

不動産資格4冠の特徴と仕事内容

ここからは、不動産4冠の主な業務内容を紹介します。

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資格名主な業務内容独占業務
宅地建物取引士
(宅建、宅建士)
不動産の専門家
不動産の売買・交換
不動産の売買・交換の代理・媒介
不動産の貸借の代理・媒介
重要事項の説明
重要事項説明書(35条書面)への記名押印
契約書(37条書面)への記名押印
管理業務主任者
(管業)
マンションのフロントマン
管理組合へ管理事務の報告
管理委託業務に関する重要事項の説明
マンション設備や組合運営のマネージメント
委託契約に関する重要事項の説明
重要事項説明書(72条書面)への記名押印
管理委託契約書(73条書面)への記名
管理事務の報告(77条)
マンション管理士
(マン管)
管理組合のアドバイザー
マンションの管理規約の作成
大規模修繕計画の策定
区分所有者間のトラブル解決
マンション住民の相談受付
なし
賃貸不動産経営管理士
(賃管)
賃貸住宅の経営・管理のプロ
賃貸住宅の維持管理
入居者のトラブル対応
原状回復工事の対応
家賃の収納業務や改定
近隣物件の市場調査
なし

宅地建物取引士(宅建、宅建士)の業務内容|不動産取引のプロ

宅地建物取引士(宅建、宅建士)の業務内容|不動産取引のプロ

宅建士は、不動産取引の専門家。

事業として不動産の売買・賃貸・仲介などを行うには、宅建士の資格が必要です。

主な業務は以下のとおりです。

  • 不動産の売買・交換
  • 不動産の売買・交換の代理・媒介
  • 不動産の貸借の代理・媒介

宅建士は不動産取引のプロとして、不動産取引に関わる人をサポートする重要な役割があります。

不動産取引は、人生において大きな買い物の一つ。

しかし不動産取引に関する知識や情報は、一般人にはわかりにくいものが多くあります。

そこで宅建士がサポートし、不動産取引を円滑かつ安全に進められるようにしているのです。

宅建士の独占業務

不動産取引の安全性を確保するため、以下の業務は宅建士しかできません。

  • 重要事項の説明
  • 重要事項説明書(35条書面)への記名押印
  • 契約書(37条書面)への記名押印

宅建士には独占業務があるので、不動産業界では重宝されていますよ。

宅建士の設置義務

宅建業をおこなう場合、従事者5人つき1人以上の専任の宅建士が必要です。

宅建士の設置義務に違反した場合は、100万円以下の罰金。

不動産取引の安全性を高めるために、宅建士はそれだけ重要な役割をになっています。

管理業務主任者の業務内容|マンションのフロントマン

管理業務主任者の業務内容|マンションのフロントマン

管理業務主任者は、マンション管理会社の従業員として、管理組合の運営支援をおこないます。

主な業務は以下のとおりです。

  • 管理組合へ管理事務の報告
  • 管理委託業務に関する重要事項の説明
  • マンションの設備や組合運営に関するマネージメント

業務内容はとても広く、管理組合・住民・出入業者などさまざまな立場の人と接するので、コミュニケーション能力も求められます。

管理業務主任者は、管理組合の健全な運営のために欠かせない存在なのです。

管理業務主任者は単にマンションの管理人ではなく、管理人を指導する立場にあります。

管理業務主任者の独占業務

以下の業務は管理業務主任者しかできません。

  • 委託契約に関する重要事項の説明
  • 重要事項説明書(72条書面)への記名押印
  • 管理委託契約書(73条書面)への記名
  • 管理事務の報告(77条)

管理業務主任者は、マンション管理会社に勤務することが多いですが、独立してコンサルタントとして活動する人もいます。

マンション管理の専門家として、マンションの管理運営に貢献しています。

管理業務主任者の設置義務

マンション管理業者は、事務所の規模に応じて「専任の管理業務主任者」の設置が義務づけられています。

設置人数は、管理事務の委託を受けた管理組合「30組合に対して1名以上」とされています。

設置義務に違反した場合は「30万円以下の罰金」が定められています。

管理業務主任者の設置義務により、マンション管理業者の適正化や管理組合の利益の保護が実現できているのです。

マンション管理士の業務内容|管理組合のアドバイザー

マンション管理士の業務内容|管理組合のアドバイザー

マンション管理士の主な業務は以下のとおりです。

  • マンションの管理規約および細則の作成
  • 大規模修繕計画の策定
  • 住民間のトラブル解決へ向けた交渉
  • マンション管理に関する住民相談受付

マンションの管理組合は住民によって組織されています。

しかし管理組合の業務は専門的な知識が必要なため、専門家のサポートが必要です。

マンション管理士は、マンション管理組合の設立から運営、修繕、紛争解決まで、幅広い業務をサポートしています。

マンション管理士は名称独占資格

マンション管理士は名称独占の資格です。

登録をしないと「マンション管理士」と名乗ることはできず、違反した場合は30万円以下の罰金です。

マンション管理士の名称独占は、一定の知識や経験があることを証明できる重要な制度となっています。

名称独占資格は、資格を持っていないのに名称を名乗ると罰則の対象になります。

ただし、資格がなくてもマンション管理士の仕事をすることには罰則がありません。

ここが業務独占資格と名称独占資格との大きな違いです。

マンション管理士でなくても、管理組合の運営や管理業務に従事することはできますよ。

賃貸不動産経営管理士の業務内容|賃貸住宅の経営・管理のプロ

賃貸不動産経営管理士の業務内容|賃貸住宅の経営・管理のプロ

2021年に国家資格になったばかりの賃貸不動産経営管理士。

主な業務は以下のとおりです。

  • 賃貸住宅の維持管理
  • 入居者のトラブル対応
  • 原状回復工事の対応
  • 家賃の収納業務や改定
  • 近隣物件の市場調査

賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅のオーナーの「右腕」として、サポートをしていきます。

国家資格となり、これから需要がさらに高まる資格です。

不動産資格4冠の難易度を比較

不動産資格4冠の難易度を比較

ここでは不動産資格4冠を、試験の難易度で比較していきます。

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資格名受験者数合格者数合格率試験日勉強時間試験方式
宅地建物取引士
(宅建、宅建士)
226,048人38,525人17.0%10月第3日曜日300時間マークシート
4肢択一
全50問
管理業務主任者
(管業)
16,217人3,065人18.9%12月第1日曜日300時間マークシート
4肢択一
全50問
マンション管理士
(マン管)
12,209人1,402人11.5%11月最終日曜日500時間マークシート
4肢択一
全50問
賃貸不動産経営管理士
(賃管)
31,687人8,774人27.7%11月第3日曜日100時間マークシート
4肢択一
全50問

合格率だけでみると、マンション管理士がもっとも難関です。

マンション管理士の平均合格率は7〜9%

合格率が10%をきると、国家資格の中でも難関の部類に入りますね。

受験者数では宅建が圧倒的。

宅建は行政書士や司法書士へのステップアップとして受ける人も多く、実質の合格率はもっと低い可能性があります。

賃貸不動産経営管理士は2021年に国家資格になったことから、これから難しくなっていくと予想されています。

不動産資格4冠のおすすめの取得順番

不動産資格4冠のおすすめの取得順番

ここでは不動産資格4冠を取得にむけた、おすすめの順番を紹介します。

まずは4冠を試験日順に並べると、以下のとおりです。

資格名試験日
宅地建物取引士10月第3日曜日
賃貸不動産経営管理士11月第3日曜日
マンション管理士11月最終日曜日
管理業務主任者12月第1日曜日

4冠達成のスケジュールは、以下の3パターンのいずれかがおすすめです。

1年目は宅建に集中、2年目は試験日順に3つの資格にチャレンジ

1年目は宅建に集中、2年目は試験日順に3つの資格にチャレンジ

このパターンは、1年目はとにかく宅建合格だけを目指します。

そして宅建に合格したら、2年目は試験日順に合格を目指していきましょう。

1年目は宅建に全集中

4冠の中でも、宅建は絶対に取っておきたい資格。

しかし片手間で合格できるほど甘い資格ではありません。

1年目は宅建に集中しましょう。

宅建の合格発表は11月下旬。

その結果を受け、次の資格を考えてください。

宅建に合格しないと何も始まりませんよ。

宅建の合格が決まったら、翌年に残り3つの勉強をスタートしましょう。

なお宅建合格におすすめの講座は、下記をご覧ください。

2年目は試験日順に受験

宅建に合格したら、2年目は試験日順に受けていきましょう。

資格名試験日
賃貸不動産経営管理士11月第3日曜日
マンション管理士11月最終日曜日
管理業務主任者12月第1日曜日

マンション管理士と管理業務主任者は試験範囲も似ているため、ダブル受験する人も多いです。

効率よく勉強したいなら、スクールを利用しましょう。

スクールでも両方を教える講座が多いですよ

マンション管理士と管理業務主任者を勉強しながら、スキマ時間に賃貸不動産経営管理士の勉強をするのがおすすめ。

賃貸不動産経営管理士は、まだ独学でもじゅうぶん合格できる資格です。

アガルートの工藤先生は1年目に宅建に、2年目に残り3つに合格

1年目に宅建・2年目に残り3つを受験するスケジュールは、工藤先生と同じ。

2年目は1週間ごとに試験があり、肉体的にも精神的にもハードです。

それでも先人の例があるので、決して不可能ではありません。

アガルートの工藤先生のプロフィールはこちら

1年で全部合格|試験日順に受験

1年で全部合格|試験日順に受験

超ハードスケジュールを覚悟するなら、1年で合格を目指す方法もあります。

資格名試験日
宅地建物取引士10月第3日曜日
賃貸不動産経営管理士11月第3日曜日
マンション管理士11月最終日曜日
管理業務主任者12月第1日曜日

10月〜12月まで、まさに息つくヒマもありません。

宅建だけでもかなり難関なので、あまりおすすめはしません。

すべての時間を勉強に使う覚悟が必要ですね。

1年目は宅建と管業、2年目は賃管とマン管

1年目は宅建と管業、2年目は賃管とマン管

4冠を達成するために、オーソドックスなのが下記の順番

【1年目】

宅地建物取引士10月第3日曜日
管理業務主任者12月第1日曜日

【2年目】

賃貸不動産経営管理士11月第3日曜日
マンション管理士11月最終日曜日

管業に合格していれば、マン管で5点免除される

宅建の試験後、1ヶ月の猛勉強で管理業務主任者を目指しましょう。

管理業務主任者に合格すると、マンション管理士で5点免除されます。

マンション管理士は合格率も低く、難関の部類にはいる資格。

5点免除されることで、ライバルよりも優位に立ちましょう。

宅建の試験後もそのまま勉強を続けられるなら、ムリのないスケジュールですよ。

【大前提】まずは宅建から合格しよう!

【大前提】まずは宅建から合格しよう!

不動産資格4冠を目指すなら、まずは宅建の勉強からスタートしましょう。

宅建は不動産業界以外でも知名度が高く、万能な資格といえます。

宅建以外の資格をいくつ持っていても、宅建ひとつのほうが価値は上。

何がなんでも最初は宅建をゲットしましょう。

宅建合格におすすめの通信講座は、下記の記事をご覧ください。

不動産資格4冠のよくある質問

不動産資格4冠のよくある質問

ここでは不動産資格4冠について、よくある質問と回答を用意しました。

不動産資格4冠を持つことのメリットは何ですか?

不動産資格4冠を持っていると、不動産業界での活躍や転職が有利になります。

不動産業界はつねに人材不足なので、資格を持った人材だと評価や昇進の機会が増えます。

また、独立開業する際にもお客様から信頼を得られるでしょう。

不動産資格4冠を持っていると就職に有利なのでしょうか?

不動産業界での就職においては、不動産資格4冠の資格があると有利です。

資格をもっていることで「知識が豊富」「努力家」とみられるので、就職時には有利に働きます。

特に宅建は、知名度も汎用性も高い資格なので、他業種でも有利に働くことがあります。

不動産資格4冠の中で難易度が高いのは?

不動産資格4冠の難易度は、合格率だけならマンション管理士がもっとも難関です。

しかし宅建は行政書士や司法書士へのステップアップとして受ける人も多く、実際の合格率よりも難関といえます。

不動産資格4冠を取得するためにどのような勉強方法がありますか?

不動産資格4冠は、どれも簡単に合格はできません。

仕事や家事・育児に時間が取られる人は、通信講座で効率よく勉強するのがおすすめ。

不動産資格4冠は独学で合格できるほど甘い資格ではないので、しっかり対策しましょう。

まとめ|不動産資格4冠でキャリアアップをしよう!

まとめ|不動産資格4冠でキャリアアップをしよう!

不動産資格4冠について書いてきました。

【不動産資格4冠】

  • 宅地建物取引士(宅建)
  • 管理業務主任者(管業)
  • マンション管理士(マン管)
  • 賃貸不動産経営管理士(賃管)

【おすすめの取得スケジュール】

まずは宅建を絶対に合格する!

  • 1年目は宅建に集中、2年目に残り3つ
  • 1年目に全部合格
  • 1年目は宅建と管業、2年目は賃管とマン管

不動産資格で4冠を達成すれば、周りから「できる人」を言われるのは間違いありません。

頑張った自分への自信にもなるでしょう。

それでもすべての始まりは宅建。

まずは宅建の合格を目指していきましょう。

下記の記事では、宅建に合格するためのおすすめの通信講座を紹介しています。

少しでも4冠に興味を持ったなら、ぜひ参考にしてください。

タップできる目次